2011年1月18日火曜日

KEI&UNOの年刊スローフード新聞

宇野孝信・飯村啓
「編集部員ウノによる、スローフードコラム」

「スローフードのこれから&我々がするべきこと」

スローフードについての活動や、理念の大まかな説明は以上である。

先日「ソトコト」の編集者スティーヴ・ジャービス氏からお話を伺い、今までの大量消費社会から抜け出し、次の世代、健康、自然などにも考慮したライフスタイルとしての「ロハス」の活動について、多くのことを教えていただき、また、それを機会に私たち(編集部員ウノとイイムラ)は「ロハス」の活動の一環として「スローフード」、また、それらの活動ないようについて調べることにした。

彼らの活動からは、「食」に対して更に根本的なところに焦点を置き、消費し、されるためだけの食事では無く、食自体を見つめなおし、共に行動していく共生産者としてのものを感じ取れるのではないだろうか。

しかし、このスローフードには、まだ更なる可能性が秘められていると私は考えている。
現在の所謂「スローフード」に関する活動を行う団体の多くは、ボランティア団体と似たようなもので、その「共同体」の範囲内で完結されてしまっているケースが多い。

つまり、自分たちの生活に取り入れることが中心なのではなく、「活動」自体に焦点が置かれている。したがって、現在の「スローフード」における活動の多くは、本当に強い「ロハス」へのシンパシーを所有しているものたちのみの所有物となってしまっているのだ。

このような状態だと、他の人へのいわば啓蒙にも近いような活動の流布は、ほとんど効果を発揮しなくなる。厳しい言い方をすれば、「内輪」とも取られかねないのだ。

加えて、本当の「スローフード」を現代社会にて行う場合は、膨大なる手間とコストが要求される。自給自足として結果的に「スローフード」に成り得る人々と違い、私たちが現代において大量消費社会と向き合わなければならないのは、避けられない事実である。

したがって、前述のような「スローフード」としての活動を行うことが出来る人は、経済的にゆとりがあるケースが多い。(以前もそのような活動を取り上げている資料を拝見したが、参加者は所謂「富裕層」「文化人」と呼ばれる人種がほとんどであったように記憶している)彼らのような「消費社会の代表」である人々が、その反動にてスローフードへの活動に積極的になっているのではないかとも、私は見受けられる。

しかしこれからは、私たちのような経済的に余裕のあるわけでもない大量消費社会に生きる一般層に向けて、これまでの生活を少し改善させるような、今までの団体としての「活動」ではなく、一人一人が「食」についてもう一度考えてゆく「行動」にしてゆくのが現代における本当の「スローフード」なのでは無いだろうか?

日常生活の中で少し早起きをしてお味噌汁や焼き魚を作る、それらを味わうことによって「食」の根本をもう一度見つめなおす機会が出来る。そして、それを子供たちにも伝え、世代を超えた行動へとつながってゆく。大きな活動も高い食材もいらない、理念としての「スローフード」の原点は、ここにあるのだ。

スローフードとは?

エコポイント、エコカー減税、最近なにかと“エコ”という言葉をよく耳にする。先日、環境ファッションマガジン「ソトコト」の編集者スティーヴ・ジャービス氏を招き、昨今騒がれる環境問題について尋ねてみた。その中で「ロハス」という言葉が出てきた。ロハスとは、健康や環境問題に関心の高い人々のライフスタイルを営利活動に結びつけるために生み出されたマーケティング用語である。

そのロハスの一環として台頭してきたのが“スローフード”

スローフードとは、現代人の生活スタイルに合わせて、標準化・画一化され発達していったファーストフードとは異なるものだ。

しかし、スローフードとファーストフードは単に対極の関係にある訳ではない。

ではスローフードはどういった成り立ち、概念で成り立っているかを見てみよう。

○●スローフードの成り立ち●○
1980年代半ば、ローマにマクドナルドが出店したのを機に、
イタリアの食文化がファーストフードに潰される、という危機感から
1986年にイタリア北部でスローフード運動が始まった。

○●スローフードの概念●○
(1)消えてゆくおそれのある伝統的な食材や料理、質のよい食品、酒類を守る。
(2)質のよい素材を提供する小生産者を守る。
(3)子供たちを含め、消費者に味の教育を進める。

日本に於いて販売や流通の合理化を進めるにあたり、北海道から沖縄まで均一な値段で均一な味を提供するという画一化が進められている。そういった動きの中で、郷土料理や地元の日本酒などはそもそも伝統的な食品にも関わらず、あまり馴染みのないものになりがちだろう。

現在、日本の地方は限界集落の出現、過疎地域の増加などからわかるように、元気がなくなってきている。そこで、スローフードの概念は地方を活性化する大切な要素の一つになり、新しく注目されるべき運動だろう。

「参考サイト、文献」
http://www.treehugger.com/files/2008/08/slow-food-nation-san-francisco.php

http://acquacitta.cocolog-nifty.com/italia/2009/04/tokyobayslowfoo.html

http://seagullbanquet.sakura.ne.jp/pg66.html

http://www.slowfoodjapan.net/

スローフード・バイブル―イタリア流・もっと「食」を愉しむ術
(著)カルロ・ペトリーニ

スローフードな日本!
(著)島村 菜津


そして、先生、生徒の皆様方の貴重なアドバイス!!!!どうもありがとうございました♪

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